愛育病院の無痛分娩(麻酔分娩)の費用、予約方法、内容まとめ。メリットとデメリットとは?

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筆者が東京港区の愛育病院での出産を選んだ理由は、家から徒歩10分以内という近さももちろんですが

NICUがあり、無痛分娩に対応している設備の充実度も決め手になりました。

愛育病院の無痛分娩は麻酔分娩と呼んでおり、愛育病院では6割の産婦さんが麻酔分娩で出産しているそうです。

愛育病院の無痛分娩(麻酔分娩)の費用や予約方法、内容についてまとめました!

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愛育病院の無痛分娩とは

愛育病院の無痛分娩は「麻酔分娩」と呼ばれ、24時間いつでも希望により対応が可能です。

また、計画無痛分娩は行っておらず、陣痛が始まってから麻酔を投入する、いわゆる「和通分娩」となります。

愛育病院の公式ホームページより。

麻酔分娩は分娩時の痛みを和らげ、母児ともに安全なお産をするお手伝いをさせていただこうという考えのもとに行っています。

愛育病院では、妊婦さんが希望された場合には、24時間いつでも鎮痛(麻酔)を受けていただくことができます。

麻酔分娩に関する理解を深め、安心して分娩に臨んでいただくために、麻酔分娩を検討されている方には、麻酔分娩学級を受講していただいております。

麻酔分娩の流れ、方法、メリット・デメリットなどよくご理解いただいた上でお決めください。

なお、麻酔分娩の費用は自費負担となります。

麻酔の開始時期は産婦さん本人と助産師、産科医で相談をして決められるそう。

我慢できるところまで自然分娩を目指して、痛みに耐えきれなくなったら麻酔分娩に切り替える、と言ったことも可能なようです。

万が一麻酔を使わず自然分娩で産むことができれば、麻酔分娩費用もかかりません。

麻酔分娩の開始に24時間対応しており、陣痛発来がいつであっても麻酔を始めることができると言うのも心強いです。(ただ分娩が立て込んでいる時など必ずしも希望に添えないこともあるそう)

出産日を事前に決められてしまう計画無痛分娩に比べると、やや自然に近い状態で陣痛を迎えられるのはいいですね。

なお、初産婦さんの計画分娩に関しては愛育病院ではお勧めしていないそうです。

 

麻酔分娩の方法は2種類あり、どちらかか、組み合わせるかは麻酔担当医が決定するようですが、希望を伝えることもできます。

硬膜外麻酔 : 背中から針を剌して、硬膜の外側にある硬膜外腔というスペースに細いチューブ(硬膜外カテーテル)を挿入し、そこから麻酔薬を注入する方法。
効果を発揮するまで20〜60分かかるが処置がシンプルで長時間効果を続けられる

脊髄くも膜下麻酔 : 硬膜の内側にあるくも膜下腔に麻酔薬を注入する方法。
効果は早いが処置が複雑で、1時間〜1.5時間ほどで効果が切れてしまう

硬膜外麻酔+脊髄くも膜下麻酔併用 :処置は複雑だが効き目が早く、効果も持続できる

無痛分娩(麻酔分娩)のメリット、デメリット

無痛分娩には以下のようなメリットがあります。

  • 陣痛の痛みが和らげられる
  • 陣痛に対する心配や恐怖心が減る
  • 産道の弛緩効果により、お産の進行がスムーズになる場合もある
  • 妊娠高血圧症候群の産婦さんでは、お産中の血圧管理ができる
  • 会陰の縫合や出血に対する処置に対しても鎮痛効果が高い
  • 産後の体力回復(温存)が望める場合もある(ただ科学的なデータはないようです)

一方、デメリットも色々あります。

  • 陣痛(子宮収縮)が弱くなることが多く、陣痛促進剤の使用割合がやや増える
    (麻酔分娩の83%が陣痛促進剤を使用 初産で自然分娩の1.8倍、)
  • 分娩の状況によっては、麻酔薬の減量や中止が必要になることもある(痛みを感じるようになる)
  • 産道の出口付近でお産の進行が停滞しやすいため、鉗子・吸引分娩(赤ちゃんの頭を器械で引っ張り出すこと)の割合が2.7倍ほど高くなる
    (愛育病院では鉗子・吸引分娩の後遺症は0%とのこと。また、麻酔分娩によって帝王切開の率は変わりません)
  • 分娩時間が長くなる傾向がある(子宮口が全開になってから3時間以上かかることが34%)
  • 一時的に子宮の収縮が強くなり過ぎることがあり、赤ちゃんの心拍数が一時的に低下することがある
    (ただ、その後の赤ちゃんの状態には影響がないことがわかっているそう)
  • 麻酔分娩前2時間は飲食できず、ベッドから立ち上がれないなど行動制限がある
  • 麻酔による合併症が起こる可能性がある
    (予防と早期発見のため、麻酔開始後からは血圧計などの生体モニターを装着した状態で過ごします)
  • 別途麻酔分娩費用がかかる
  • 自然分娩の方がオキシトシンというホルモンがたくさん作れられ、リラックスやうつ予防、愛情を高める効果がある(麻酔分娩だからと言って出ないと言うわけではないようです)

何をメリット、デメリットと感じるかは人それぞれですが、両方の面を理解した上で選択することが必要ですね。

なお、妊婦さんの基礎疾患や既往によっては麻酔分娩が行えないこともあります。

・血液が固まりにくい(基礎疾患または抗血栓薬等の内服)
・腰椎周辺の疾患で、しびれや運動障害など神経の症状がある方
・背骨の手術を受けたことがある方
・麻酔の注射をする部位(背中の腰付近)の皮膚や皮下に異常(湿疹や脂肪腫、粉瘤など)がある方

愛育病院の無痛分娩(麻酔分娩)の費用

愛育病院では、分娩経過に異常がなく正常分娩で、産褥期間も母子ともに健康である場合、

母子共に6日入院(一般室使用)で、740,000円 – 770,000円~が目安です。

麻酔分娩は上記に加えて、麻酔分娩管理料が別途かかります

カテーテルの挿入時刻や麻酔薬使用時間にかかわらず、定額で以下の料金となっています。

麻酔分娩

管理料

麻酔分娩学級未受講者 250,000円 麻酔分娩は医療行為です。
副作用が起こる可能性もあります。
実施については医師との相談が必要。

カテーテルの挿入時刻や麻酔薬使用時間に関わらず定額料金。
麻酔分娩学級受講者 200,000円

麻酔分娩学級を受ければ5万円も安くなりますが、なかなかのコストはかかりますね。

麻酔分娩学級については後述します。

愛育病院の無痛分娩(麻酔分娩)の予約方法

愛育病院での分娩申し込みをした方で、麻酔分娩希望の方は、入院前に麻酔分娩学級というオンラインの授業を受講する必要があります。

オンラインで動画を視聴したら確認テストを受け、テスト結果を受付に提示することで麻酔分娩申込書・説明書を受け取ることができるという流れです。

麻酔分娩学級を受ける時期は決められていませんが、入院前に受ける必要がありますので、30週頃までには講しておいた方が良さそうです。

受講の有無で麻酔分娩費用が5万円も変わりますので、麻酔分娩に迷っていたとしても、いざと言う時のために受けておいた方がいいと思います。

麻酔分娩学級の受講方法、費用、内容は?

筆者はできるだけ麻酔分娩にしたいので、30週頃に麻酔分娩学級を受けました。

今はオンラインで受講するスタイルになっており、予約もオンラインで行います。

愛育病院内に掲示されているQRコードから専用サイトにアクセスし予約しました。

受講費用は3,300。クレジットカードで支払いできます。

予約日時は受講できる期間の最終日になっており、実際は申し込み完了後、いつでも自分の好きな時間に受講できます。

ただ、急な破水や入院になることもありますので、余裕を持って早めに受けておいた方が良さそうです。

お申し込みすると予約確定のメールが届き、メール本文に以下が記載されています。
  • 3つの受講動画へのリンク
  • 動画閲覧のパスワード
  • 確認テストへのリンク

3つの動画を視聴したら必ず確認テストを受ける必要があり、テスト結果を持って麻酔分娩の予約が可能になります。

受講動画のリンクをクリック後、パスワードを入力すると動画が閲覧できます。

動画の内容はこちら。

スマホからも視聴でき、1.25倍、1.5倍、2倍などに視聴速度を変えることもできますので、倍速にすればそれほど時間はかかりません。

【講座1・助産師より】約12
麻酔分娩の概要、方法、リスクなどについてを助産師からお話します。
【講座2・産科医師より】約13分
麻酔分娩の概要、方法、リスクなどについて産科医からお話します。
【講座3・麻酔科より】約12分
麻酔分娩の概要、方法、リスクなどについて麻酔科医からお話します。

最後のチェックテストはサイト上で受講でき、全部で5問。

かなり平易な内容ですので動画を普通に観ていれば心配はありません。

数分あれば十分解けると思います。

テストに合格した「採点結果」画面のスクリーンショット、またはプリントアウトを

産婦人科外来(2F受付)提示すると、麻酔分娩申込書・説明書を受け取ることができます。

筆者はこれから出産ですので、実際に無痛分娩を行った際にはまたレポートしたいと思います。

上記の情報は、愛育病院ホームページと麻酔分娩学級の講義内容を参照していますが、情報は変わることもありますので、実際に受講して判断されることをお勧めします。

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