港区には「保育コンシェルジュ」というサービスがあり、一人一回まで無料で保育園の情報や保活のことを聞くことができます。
保活初心者であり、港区の事情も詳しく知りたかったので、予約して夫と一緒に行ってきました。
✔︎港区の保育園の倍率は?
✔︎選考基準、ポイントを上げる方法はある?
✔︎ 認可、認証、認可外のメリットデメリット
✔︎保育園見学のチェックポイント
など、知りたかったことを色々教えていただきました!
保育コンシェルジュの予約方法
保育コンシェルジュは「みなと母子手帳アプリ」、または電話で予約ができます。
みなと母子手帳アプリの一番下のボタンです。
相談枠は平日の①午前9時15分〜 ②午前10時30分〜 ③午後1時15分〜 ④午後2時30分〜の4枠で
芝地区、麻布地区、赤坂地区、高輪地区、芝浦港南地区、いずれか該当の区民課保健福祉係に予約する形になり
各地域の総合支所で面談を受けることができます。電話で相談も可能です。
予約枠一覧の空席があるところから予約できます。
芝浦港南地区の窓口に行き、個室で相談しました。
こちらの冊子をもとに、1から概要の説明を受けることもできますし、不明点中心に質問することもできます。
港区の保育園の倍率は?待機児童は?
区によっては出しているようですが、港区では倍率は出していないそうです。
港区では保育園ごとの倍率を出していません。また、一人でいくつもの園を希望できるので、どの園が人気といった内容や実質倍率、何点で入れるとは回答できません。内定発表時の入所者最低指数についてのデータはホームページ上で公開しています。(港区ホームページより)
上にある「内定発表時の入所者最低指数」はホームページの以下のページに掲載されています。
※参考:令和4年4月入所1次利用調整における、内定発表時の入所者最低指数について
なお、今年、昨年はコロナ禍で例年より0歳の入所は少なかったようですが来年はまだ分かりません。
待機児童については令和3年度は0人だったそう。
※参考資料:令和3年4月の待機児童数等について
ただこれには認可保育園を落ちて、認証や認可外保育園、保育室に通う子どもも含まれています。
令和2年の例では、認可の保育施設を希望した子どものうち、認可に入れた子どもは約6割で、4割が認可には入れていないんだとか。
これは、平均の77.5%を大きく下回っており、東京23区では中央区に次いでワースト2位の数字。
ただし、港区には、保育料や入園手続きが認可保育園と同じ「港区保育室」という認可外助成制度があり、
これに入れている子どもを含めれば、入園決定率はもっと高くなると区では説明しています。
待機児童が0とは言っても、イコール認可保育園に入れたというわけではないんですね
選考基準、ポイントを上げる方法はある?
まずは認可保育園の保活に必要な「点数」の仕組みをおさらい
認可保育園の保活に必要な「点数」とは
選考のための点数は正式には「指数」と呼ばれ、以下の3つの区分があります。
- 基準指数
就労状況(フルタイム勤務か、就学かなど)や健康状態(病気や障害など)といった、保護者の基本情報をポイント化した点数のこと。 - 調整指数
家庭の状況に合わせて、加点・減点の調整をする点数のこと。
希望する保育園に兄弟が在園中(加点)、同居の祖父母がいる(減点)など。 - 優先順位
同一指数の希望者がいた場合に入園できる人を決定するための順位づけの定義 のこと。
居住歴(長いほどプラス)や世帯年収(高いほどマイナス)など。
この3種類の区分はどの自治体でも共通ですが、指数や順位の内容は自治体によって異なるので注意が必要です。
港区の指数の特徴は?
基準指数が勤務時間など保育を必要とする時間が長いほど高くなるのは、港区もほかの自治体と同様で
港区の基本指数では「週5日以上かつ1日8時間(週40時間)以上の就労を常態としている」場合に20点となります。
1日の勤務時間が8時間以上でフルタイム勤務に認定され、時短でも6時間以上勤務していればフルタイム扱いとのこと。
就労形態によって「居宅外」「居宅内」「自営業中心者」「自営業協力者」などの区分を設けている自治体もあるようですが、
港区は就労形態による区分はなく、勤務時間による点数差があるだけになっています。
ただし、調整指数のほうで「自宅での自営で子どもを見ながら就労している者」は3点減点とされているので要注意です。
調整指数は、生活保護世帯、ひとり親世帯、きょうだいが在園する園を希望する場合などに加点があるのは、港区もほかの自治体と同様です。
他の自治体では、認可外に一定期間在籍していると調整指数の加算がありますが、港区は調整指数での加算はなく、基準指数と調整指数の合計が同点の場合の優先順位として記載されています。
つまり、認可外在籍が有利になる割合は他自治体よりも小さいそう。
また、認可外である港区保育室から認可保育園や認定こども園への転園希望については1点減点になります。
港区の場合、港区保育室は認可保育園とほぼ同等とみなされていることがわかります。
しかし認可に入れず、2歳までしか預かれない「小規模保育室」やベビーシッターサービスを受けていた世帯は、3歳以降優先的に入園できる可能性はあるそう。
同じ点数の場合、優先順位は所得順
我が家は夫婦ともフルタイム予定で兄弟加点などはないためおそらく基準指数と調整指数の合計は40点。
そして多くの人が40点の横並びになるようです。
横並びの場合、3番目の「優先順位」に沿って選考されるのですが、優先項目の中でも居住年数などはあまり差がつかず
同じ点数同士だと、ほぼ「世帯年収の低い順」に決まるそうです。
具体的には5月に配布される明細に記載されている「区市町村民税所得割課税額」でランク分けされます。
認可、認証、認可外のメリット、デメリット
そもそも「認可」「認証」「無認可」って何が違うんだっけ?
「認可」「無認可」の違いは施設の広さや保育環境など国の定める厳しい基準を満たしているかどうか。
- 認可保育園(正式には保育所)
国が定めた基準(施設の広さ・保育士等の職員数・給食設備・防災管理・衛生管理等)を満たし各都道府県知事に認可された保育園のこと。
保育料が所得に応じて決定し、各自治体によって保育の必要性の認定を受けた家庭が利用できます。 - 認証保育園
広い土地が確保できないなどの問題を考慮し、東京都が独自につくった基準で、「無認可」に分類されます。 - 無認可保育園
国の定めた基準に満たない保育所のこと。インターナショナルスクールなども含みます。
また、認可保育園(または同等の施設)の中でも、港区は以下のバリエーションがあります。
いずれも申し込み方法は認可保育園と同じで、15園まで希望を出すことができます。
- 認可保育園
前述の通り国が定めた設置基準を満たし港区長に認可された施設。 - 認定こども園
教育・保育を一体的に行う施設で、いわば幼稚園と保育所の両方の良さを併せ持っている施設。 - 小規模保育事業
19名以下、3才までの施設で、3才以降は優先的に他園に転園の案内をしてもらえます。 - 港区保育室
内容は認可に準じた施設で、待機児童解消のために港区が独自に開設。
独自施設のため認可は受けていませんが、認可保育園の利用調整基準を適用して 入園を決定しており、保育料、保育内容も認可保育園と同様です。
需要がなくなれば閉鎖される可能性があります。 - 在宅訪問型保育事業
シッターが自宅に来て1対1で保育を行います。シッターは固定ではなく入れ替わり。
2才以降は優先的に転園の案内をしてもらえます。
「認証」「無認可」の場合、「認可(または同等の施設)」と異なり、保育の必要性の認定を受けずとも直接園に入園の申し込みが可能です。
費用面では「認可」に比べて割高の傾向があります。
ただ、認可に落ちてしまって「認証」「認可外」に通うケースは、港区では差額分の補助が受けられます。
実はうちは「区市町村民税所得割課税額」のランク付けによると、認可の保育料がマックスになりそうで
園によっては認可外に行った方が保育料が安くなる可能性もあるため、「認証」や「認可外」についても保育コンシェルジュに聞いてみました。
ですが特に認証、認可外の目立ったデメリットは教えてもらえず、特色が園ごとに異なり、より自由な方針の園が増えるというくらい。
見学必須の園も多いようなので見学して自分で確かめるしかなさそうです。
認可園を運営している同じグループが認証を運営していることもあります。
申し込み時期は決まっておらず、直接園に問い合わせ・申し込みになります。
あと、区立園は園庭があることが多く、区営の場合と民間に委託している場合があること
私立園はビルの一室にあることが多く、園庭は小さめかないことが多いとのことでした。
保育園見学のチェックポイント
保育園見学の際のチェックポイントについても聞いてみました。
- 施設長の話が聞けるのであれば、運営方針
- 施設長やスタッフが信頼できそうかどうか
- 施設の清潔感
- 遊びの場面が一番特色が出るので、どんな遊びをしているか
などをみておくと良いそうです。
確かにスタッフが生き生きと働いているかどうかは大事ですね。
設備については、港区は立地柄比較的ビルの中の保育園が多いですが、近場に公園が多いので外遊びに困るほどではなさそうです。
保育コンシェルジュは受けてよかった?
他にも書類の申請方法や認可と認証の併願方法など、色々具体的に教えていただいていろんな疑問がスッキリ解消しました!
これだけ無料で相談できるなら受けない手はない!と思います。
特に初めて保活をする方は一度受けておくと安心して保育園探しができます。
保育コンシェルジュへの相談は1人1回までと決まっていますが、それ以降も総合支所の窓口(区民課保健福祉係)を訪問または電話すれば、書類の書き方など細かいところまで教えてくれるそうです。
保活に迷ったらぜひ一度相談してみることをお勧めします。
令和5年度の認可保育園の案内は、2022年10月頭に港区ホームページにPDFが公開され、10月末に冊子の配布も始まります。
4月に職場復帰・保育園に入園を考えている場合は、おそらく11月の始め頃から11月末頃が申し込み受付期間になるはず。
今から情報収集して備えておきたいですね!
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